僕らのまっ黒体験!スプリングプログラム 02

1.事業趣旨

 (財)日本ユースホステル協会・小豆島オリーブユースホステルでは子ども達が親元を離れ参加する社会化経験プログラムである「僕らのまっ黒体験!スプリングプログラム 02」を、小中学校の長期休暇中である3月春冬休み期間中に小豆島オリーブユースホステルを中心に開きました。

 今回の事業にあたり、つぎの2点を行事目的として掲げました。

  (1)参加者の社会性を期待する
  (2)身近な自然環境に気づく
  (3)集団での相互作用に気づく

 そして、主として「ヒューマンワークプログラム」「環境教育」にスポットを当て
 行事を組み立てました。

 以下は、その記録です。

2.主催

(財)日本ユースホステル協会
小豆島オリーブユースホステル

3.主管

小豆島オリーブユースホステル
オリーブ・カウンセラーズ・クラブ

4.期日・会場・募集対象・人数

平成14年3月28日(木)〜31日(日) 3泊4日
小豆島オリーブユースホステルとその周辺
小学4年生〜中学3年生  男女 14名

5.内容

DATE AM PM NIGHT
3/28 --- 入所式・オリエンテーション
アイスブレーキング
イニシアティブ
ナイトゲーム
「闇夜の絵画」
「桜のスケッチ」
3/29 「ミミズコンポスト」ってなんだ?
キャスティング(=ミミズの糞)の取出し
ミモザ散策
「オリーブ公園」へ!
クラフト「ミモザブーケット」
クッキング
「佃煮づくり」
「ヨーグルト作り」
3/30 ハイキング「タンポポを探しに行こう!」
川の環境教育プログラムフロー(途中まで)
キャンドルの集い
3/31 クッキング「春を食べる」 退所式 ---





3/28

気温も少しだけ高くなりました。
風も春の風・・・・
今日から「スプリングプログラム」の始まりです。

「コンニチワ!」

初めての人も、二度目の人も、三度目の人も・・・
小豆島も春になり、緑が増えてきました。

「小豆島で、春を探そうね!」
「ん?」

さて、春は見つかるのかな〜。
名札を作りながら、グループごとに自己紹介。

「コンニチワ!」

4日間いろいろな事があるし、
一人ではできない事は
みんなと協力してやらないといけないし・・・
少なくとも同じグループの
人の名前は覚えとかなきゃね!

それでも、すごい名札、カラフルだな〜。
その後、外に出ました。

「グループで輪になって!
 ボールを投げ合って、自己紹介しようか」
「コンニチワ!○○です。××さんよろしく!」

あっちでも、こっちでも自己紹介がhじまります。
あまり思い切り投げたらダメだからね。
相手の事を考えて、そっと、そっと・・・

「足が4本、手が6本、
 首が2つの動物をグループで表現してみて!」
「ん〜?」

ちょっと難しい?
でも、だんだん簡単になってくるよ。
そのうちにね!

「グループのメンバーの靴の高さをつなげて、
 この木のここへんまで高さ比べしてみようか?」

みんなで、挑戦しました。
あっ、よくそこまで足あがるな〜

「だって、バレイしているもん」

なるほど・・・・
夕食後、「分教場」で絵を描きました。
電気を消して、まっ黒の中で・・・

「緑の山の下に青い湖がありました・・・
 緑のヨットの上には・・・・」

どんな、絵が描けた?
真っ暗では色も分からないよね。
今度は実際に夜の広場に出て、
桜の木を見てみましょう。
よく覚えておいて、
思い出しながら「桜」の木を描きましょう!
かけたら、今日は、おしまいおしまい。

3/29

昨日夜も、遅くなで起きていた様子。

「11時まで起きて他人は手を挙げて・・・
 12時まで起きていた人は・?
 1時?何時まで起きてたの?」

眠っていた体を起こすために
「朝のつどい」でストレッチ体操。

痛がってるのは大人(スタッフ)だけ?
今年は例年になく気温が高く、
もう「桜」の木も満開です。
昨夜描いた絵を持って、
実際に朝に「桜」の木を見に行きました。

「覚えている記憶だけで描いたにしては、
 よく掻けてるよね〜」

3月後半だというのに、もう桜も散りそう。

「花を、画用紙にくっつけてもいい?」

「桜」の絵が一段ときれいになりました。
オリーブユースホステルでは、食べ残した残飯は、
「ミミズコンポスト」で処理します。

さて今日午前中は、そのコンポストで生まれた
キャスティング(ミミズの糞:土に戻ったもの)を
分別して取り出してみました。

「ミミズは太陽が嫌いだから、
 山を作ってミミズが土の山に潜り込んだ時、
 少しずつ土を取り出していこうね」

取り出した土を利用して、
「かんな」を栽培してみる事にしました。
気温が高くて、
今年はすでに「ミモザ」の花も咲き誇っています。

「ミモザでクラフトを作るから、とってこよう!」

でも、ミモザのある場所は教えてもらえません。
ヒントとして見せてもらえたのは、
実際に咲いてるところをうつした5枚の写真だけ。
なんだか「オリーブ発祥の地」という所の
そばにあるらしいのは写真を見て分かるんだけど・・

とにかく実際にグループごとに
行ってみる事にしました。
ありました、ありました、
きれいに咲きそろった「ミモザ」の花が。
「オリーブ発祥の地」のあたりは、
一面黄色の布を引き詰めたよう。
早速ちょっとだけ持ち帰って、
「ミモザのブーケット作り」をしました。

このミモザが枯れてきたら、
 もっときれいなおきものになるかもよ」

きっと、おうちにかえって、4月の後半頃には、
ドライフラワーのブーケットが
出来上がっている事でしょう。
夕食の残飯は「ミミズコンポスト」で処理します。

夕食後、「ヨーグルト」と「佃煮」を作りました。
「ヨーグルト」は明日の朝食の時に食べます。
「佃煮」は明日お昼ご飯の
お弁当作りに利用します。

寒くもないのに「コタツ」を出してきて、
牛乳で作った「ヨーグルト」をコタツで暖めました。

「明日朝にはできてるかもよ。
 コタツにはいるときは、足で蹴飛ばさない様にね」

3/30

昨日も、遅くまで友達と話し込んでいたから、
眠くて、眠くて・・・
でも、朝は「朝のつどい」から始まります。

「今日朝、ヨーグルトを食べるから、
 それに載せるミントの葉を裏庭でとってこよう!」

裏庭には自然に生えたミントがあります。

「歯磨きの臭い!」

葉っぱの柔らかいところだけとろうね!
昨日仕込んでおいた牛乳も、
すっかり「ヨーグルト」に変化していました。
裏庭でとってきた「ミント」の葉も添えて、
さぁ、いただきます!

普段、おうちで食べている「ヨーグルト」と
かわんないでしょ?

朝冷蔵庫で冷やしておいたから、
冷たくてなかなかのでき。
朝食も食べ終わって、ちょっとだけ休憩!
さて、今日はお弁当を持って、
「春」を探しに1日ハイキング!

写真を4枚もらって、
「ミネゴリラ(?)」も探しに行きます。

「写真に写っているところを探し当てると、
 ヒントの紙をもらえるからね。
 全部集めると、ゴールする場所が分かるよ」

「ミネゴリラ(?)」も探さなければ行けないし、
「春」も探さなければ行けないし、
今日は忙しくなりそう!
ゴールにたどり着く間に、春を探してみました。
「菜の花」「桜」「暖かい風」「青空」・・・
いっぱいあります。
食べられそうな野草は、
途中でとってくる事にしました。

それにしてもいったいゴールはどこなんだ?
「ミネゴリラ」も見つからないし・・・
お墓のそばや、港、へんてこりんなお寺等、
いろんな所に立ち止まりました。

もう少しの辛抱。ゴールはもうすぐ・・・
4枚のヒントカードを集めて・・・・
ゴールの神社に着いたときは、もう16時。
ついに「ミネゴリラ」は見つからなかったれど、
「春」はいっぱい見つかりました。

「もう遅いから、ユースホステルに帰るか!」
「うん」

「ミネゴリラ」に似たスタッフの人はいるんだけど、
彼はどこに消えたんだ?
でもいっぱい野草もとったし、まぁ、いいか・・・
最後の夜は「キャンドルのつどい」です。

「今日までの3日間を
 ゆっくりと振り返ってみましょう」

「桜」も見ました。「ミモザ」もとりました。
「つくし」もとったし、「菜の花」も積みました。
小豆島には「春」がいっぱいでした。

そして何より、たくさんの「友達」ができました。
今日まで短かったな〜。
最後の夜、
「キャンドルのつどい」の後にも、
食堂で紅茶を飲みながら、
みんなでいろんな事をしゃべりました。
長い様で短かった3日間。

3月も明日まで、明後日からは4月。
みんなの学年も一つだけ上になります。

「もっといたい?」「う〜ん?どうしよう?」

ずっとしゃべっていたいけど、これでおしまい、
お休みなさい。

3/31

さて、昨日とってきた野草を、
今日は調理して、みんなで食べてみましょう。
でも、いろんなの、取ってきたよね。
「つくし」に「菜の花」「ヨモギ」まで。

「何作るの?」
「ひ・み・つ」

出来上がるまで、楽しみに待っておきますか・・・
でも、作ったものは自分たちで食べるんだから、
食べられるもの作ってよ〜。
なかなか面白いものができてる様子。
「ヨモギ」や「菜の花」の天ぷらに、
「草団子」「つくしの佃煮」等々・・・

でも中には危険そうなのもあるよな〜。

「それ食べられるの?」
「もちろん!」

女の子も男の子も、みんなで調理。
包丁使うの、初めてな子もいましたが、
はずは挑戦!
スタッフさんからの「炊き込みご飯」もできて、
さぁ、みんなの調理も完成したようです。
並べられた完成品を見ると、
なかなかおいしそうに見えるぞ!

「他のグループが作ったものも、食べてみようね!」

やはり、他のグループが作ったものも気になります。
自分のグループが作ったものは、
自分たちで責任を持って食べるとして・・・
う〜ん、なかなかのお味!
上出来でした!
長かった4日間ももうおしまい。
お世話になったお兄さんお姉さん達にも
最後の挨拶をしてもらって・・・。
最後は「タンポポ」と「オリーブの木の下で」
の2曲で終わりにしましょうか・・・

大阪や姫路に帰る人、高松の人。

みんな今日でお別れ。
でも最後のあいさつは

「またあいましょう!」